ある男がホテルに泊まった。夜、部屋でテレビを見ていると、突然インターホンが鳴った。「こんな時間に誰だ?」ドアを開けたが、誰もいない。不思議に思いながら部屋に戻ると、またインターホンが鳴った。今度は覗き穴から確認した。廊下には誰もいない。怖くなった男はフロントに電話した。「さっきから誰もいないのにインターホンが鳴るんですが……」するとフロントの人が言った。「申し訳ありません。その階には現在、お客様しかいらっしゃいません」男は安心して電話を切った。そしてベッドに入った。その瞬間、部屋の外から声がした。「……すみません、開けてもらえますか?」男は震えながら覗き穴を見た。誰もいない。そこで男は気づいた。この部屋には、廊下側のドア以外にもう一つ、インターホンが鳴る場所があった。……浴室の中に。


